アンダーカロリーと筋力トレーニングに組み合わせを意識 本当に減らしたい脂肪をターゲットにする方法

秋になると、

焼き芋

さんま

新米

スイーツ……。

 美味しい食べ物が一気に増えて「秋は太りやすいから仕方ない」と感じている方も多いのではないでしょうか???


でも実は、秋だから太るわけではありません。

体重管理で大切なのは…季節よりもシンプルな「エネルギー収支」です。

そこで今回覚えてほしい言葉が アンダーカロリー です。


しかも、ただ食事を減らすだけではありません。


適度なアンダーカロリー+筋力トレーニング

この組み合わせを意識することで、筋肉をできるだけ守りながら体脂肪を減らす、

いわば『質の高いダイエット』を目指すことができます。


「アンダーカロリー」とは???

アンダーカロリーとは簡単にいうと、摂取エネルギー < 消費エネルギー になっている状態です。

 例)1日に2,200kcalほど消費

   食事から摂取するエネルギーが2,000kcal

   2,200 − 2,000 = 200kcal

   1日あたり約200kcalのアンダーカロリーとなる計算


体脂肪を減らしていくためには、基本的にこのような継続的なエネルギー不足をつくることが重要です。

「糖質を抜けば痩せる」

「夜ご飯を抜けば痩せる」

「○○だけ食べれば痩せる」 というより、

その食事方法によって結果的にアンダーカロリーになっていることが、体重減少の大きな要因になります。

ただし、ここで大きな注意点があります。

カロリーは減らせば減らすほど良いわけではありません。


食べなさすぎると「筋肉」まで減少⁉

ダイエットをするとき多くの人が目標にしているのは「体重を減らすこと」ではないでしょうか??・

しかし、本当に減らしたいのは何でしょう?

おそらく多くの人が減らしたいのは、"体重"ではなく"体脂肪"のはずです。

食事量を極端に減らして体重が5kg減ったとしても、

その中に筋肉が多く含まれていたら理想的な減量とは言いにくくなります。

実際、

エネルギー不足の状態では、筋肉の材料となるタンパク質の合成も低下しやすくなります。

 2022年のメタ解析

  エネルギー不足の状態で筋力トレーニングを行った場合、

  エネルギー不足ではない場合と比較して除脂肪量(筋肉…等)の増加が抑えられることが報告

  1日約500kcal程度のエネルギー不足になると

  筋肉量を増やす効果がかなり抑えられる可能性を示唆


つまり、

「たくさん食べない+筋力トレーニングをすればどんどん筋肉も増えて脂肪も落ちる」 というほど単純ではありません。

ダイエット中は、

筋肉を増やすこと以上に『筋肉をできるだけ減らさないこと』が非常に重要です。


ダイエット中だからこそ 重要なのが筋力トレーニング

アンダーカロリー中に筋力トレーニングを行う大きな意味は「この筋肉は必要だから残しておこう」 という刺激を身体に与えることです。

 過体重・肥満者を対象とした大規模なシステマティックレビュー・メタ解析

  食事によるカロリー制限+レジスタンストレーニングの組み合わせが体脂肪率や脂肪量の減少に非常に有効であることが報告

  筋力トレーニング単独でも体脂肪率、脂肪量、内臓脂肪などの改善が報告


つまりダイエットは、

「食事だけで体重を落とす」 よりも、

食事で適度なアンダーカロリーをつくり、筋力トレーニングで筋肉を守る」 という考え方がおすすめです。


「食欲の秋」だからこそ全部我慢しないではなく計画を立てて行動

秋の味覚は食べない方がいいのでしょうか?

そんな必要はありません。

 例)「焼き芋は太りそうだから禁止」ではなく「焼き芋を食べるなら1日の食事全体で調整する」

   「昼に食べすぎた」から「夕食を少し軽くする」

   「デザートを食べる日」は「間食を減らす」

   「外食した日」は「少し多めに歩く」

こうした調整でも十分です。


ダイエットで大切なのは、 1回の食事を完璧にすることではなく、数日〜数週間の平均でアンダーカロリーをつくること。

「食べてしまった……」と落ち込んで、その後さらに食べてしまうより、

今日は食べたから、明日少し戻そう」 くらいの考え方の方が長く続けやすくなります。


アンダーカロリー中は「タンパク質」も重要

もう一つ重要なのがタンパク質です。 

筋力トレーニングをしていても、筋肉の材料となるタンパク質が不足していれば、筋肉を維持するには不利になります。

 近年のレビュー

  エネルギー制限中には一般的な推奨量を上回るタンパク質摂取が除脂肪量を維持するうえで有利になる可能性を示唆

  減量時には十分なタンパク質摂取とレジスタンストレーニングを組み合わせて骨格筋を守る重要性が強調


秋なら…

 さんま

 鮭

 鶏

 肉

 卵

 豆腐

 納豆

 ヨーグルト…等を上手に取り入れるのがおすすめです。

「食事を減らす=タンパク質まで減らす」 にならないように注意しましょう。


まとめ

まずは次の3つから始めてみてください。

① 少しだけアンダーカロリーをつくる習慣

  例)大幅に食事を削るのではなくお菓子・ジュース・アルコール・大盛りなど減らしやすいところから調整

② 週2〜3回程度の筋力トレーニングを実行

  例)スクワット、腕立て伏せ、ヒップリフトなど、自宅でできる運動

③ タンパク質を毎食意識する食生活

  例)肉・魚・卵・大豆・乳製品などから毎食何か一品タンパク質源を摂取


「食べないダイエット」から「筋肉を守るダイエット」へ ダイエットというと、

「何を食べてはいけないか?」 ばかり考えがちですが…大切なのは食べることを禁止することではありません。

消費エネルギーより摂取エネルギーをほんの少し少なくする。

そして筋力トレーニングと十分なタンパク質摂取によって、できるだけ筋肉を守りながら脂肪を減らしていく。

これが「アンダーカロリー」を上手に活用する考え方です。

食欲の秋。

栗も、焼き芋も、新米も楽しんでください🍁

ただし、 「食べたら終わり」ではなく、「1日の中でどう調整するか」。

今年の秋は、 体重だけを減らすダイエットではなく、筋肉を守りながら身体を変えるダイエット を始めてみませんか?(^▽^)


【参考文献】

・Murphy C, Koehler K. Energy deficiency impairs resistance training gains in lean mass but not strength: A meta-analysis and meta-regression. Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports. 2022.

・Lopez P, et al.Resistance training effectiveness on body composition and body weight outcomes in individuals with overweight and obesity across the lifespan: A systematic review and meta-analysis. Obesity Reviews. 2022.

・Wewege MA, et al.The Effect of Resistance Training in Healthy Adults on Body Fat Percentage, Fat Mass and Visceral Fat: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Medicine. 2022.

・Schoenfeld BJ, Grgic J, Krieger J. How many times per week should a muscle be trained to maximize muscle hypertrophy? A systematic review and meta-analysis. Journal of Sports Sciences. 2019.


*本記事は健康な成人を想定した一般的な情報です。

*疾患のある方、治療中の方、極端な食事制限を行っている方は、医師・管理栄養士など専門家へご相談ください。


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